三菱重工サーマルシステムズは2026年1月16日、海外市場向けビル用マルチエアコン「KXZ3シリーズ」(R32冷媒)のラインアップに14~24馬力の単体ユニット7モデルを追加し、量産を始めました。室外ユニットは最大3台まで組み合わせられ、最大システム容量は従来の60馬力から72馬力へ広がります。販売は今春に欧州で開始し、豪州・ニュージーランド、トルコでも順次展開予定です。
追加前のKXZ3は8~12馬力の計3モデルで、今回の拡充により建物規模や設置条件に応じた選択肢が増えます。全機種の高さを1,750mmに統一し、異なる容量を組み合わせても外観の一体感を確保するとしています。都市部など設置制約が大きい現場では、構成次第で設置面積を抑えた省スペース化にもつながります。
環境面では、従来のR410A(GWP2,088)からR32(GWP675)へ移行し、地球温暖化係数を約3分の1に低減しました。省エネ面では新型コンプレッサや送風路の刷新に加え、Variable Temperature Capacity Control+などで快適性との両立を狙います。暖房時のデフロスト(霜取り)による室内温度低下を和らげるホットガスバイパスデフロスト運転も盛り込みました。
欧州向けには安全規制に対応した専用安全対策装置も用意し、冷媒漏えいなどの異常時に流れを遮断する遮断弁は1台で複数室内機に対応できる設計で、導入コスト低減に寄与するとしています。今後は各地域の規制・需要に合わせた展開を進め、海外のビル空調市場で省エネと低環境負荷の提案を強める見通しです。
