愛知県名古屋市の丸天産業は、公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会(JFMA)が実施した「第20回 日本ファシリティマネジメント大賞(JFMA賞)」で「優秀ファシリティマネジメント賞」を受賞しました。ISO規格に基づくファシリティマネジメント(FM)の考え方を、オフィス運用や人材育成、女性活躍、健康経営に横断的に適用し、業績や組織づくりの改善につなげた点が評価されました。

同社は2018年から働き方改革「Maruten 2.0」を進め、2023年の新社屋移転を機に「未来を変えよう、『人』と『空間』のチカラで」というパーパスを掲げました。国際規格ISOのFMプロセスを自社向けに再構築し、全社・部門・プロジェクトを一体で管理するサイクルを導入。従業員アンケートやワークショップ、ヒアリングを通じてオフィスの使い方と空間設計を同時に見直し、若手が主導するプロジェクト体制や産学連携のイベントも常設化しました。

成果として、若手社員の3年以内離職率は25.8%から15.1%へ、女性社員比率は31.1%から38.9%へ、女性管理職比率は10%から40%へ改善しました。一人当たり売上総利益の向上や、FM視点の財務分析による投資判断の精度向上も確認されており、オフィス改革が人材定着と収益性の両面に寄与した格好です。

同社は今後、中小企業がFMを経営に生かすロールモデルとなることを目標に、自社での実証結果をもとにオフィス設計や働き方提案のコンサルティングを強化するとしています。社員の働きやすさと事業成長、地域・社会への貢献をどう両立させるかが、オフィスを「経営の推進装置」とする取り組みの次の焦点になりそうです。

【企業情報】

株式会社丸天産業

本社所在地 名古屋市中区栄5丁目10-34

事業内容 オフィス家具販売、オフィス空間デザイン、働き方コンサルティングなど

創業 1950年

資本金 4,800万円

source: PR TIMES

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