再生プラスチックペレット「Repla」は、従来のバージンプラスチック比でCO2排出を最大87%削減、バイオプラスチック比で約83%削減。さらにReplaを50%混合した袋の製造工程でもCO2排出を42%削減したことが、京都大学大学院とのライフサイクルアセスメント(LCA)で確認され、化学誌Green Chemistryに論文が公開されました。
LCAは原料採取から製造・使用・廃棄までの環境負荷を定量比較する手法で、今回はSimaProとEcoInventを用いて算定。人の発がん性毒性はバージンPE比で約90%、バイオPE比で約95%低減し、化石資源消費はそれぞれ約94%、約97%削減と示されました。研究には京都大学の齋藤敬教授、Benjamin McLellan教授らが参画しています。
Replaは複合プラスチックをそのまま溶解・圧縮してペレット化する技術で、難リサイクル素材のマテリアルリサイクル(素材として再生利用)の可能性を広げます。再生材の安定供給と品質保証が普及の障壁とされてきましたが、環境便益が具体的な数値で示された意義は大きいです。
今後は国内外の包装・容器分野などへの実装がどこまで進むかが焦点です。製品規格適合やトレーサビリティ、価格競争力、供給量確保が採用拡大の鍵となり、他製品での評価や追加データの蓄積が普及を左右すると見込まれます。
【論文情報】
Green Chemistry, 2025, DOI: 10.1039/D5GC02751A
https://doi.org/10.1039/D5GC02751A
【企業情報】
株式会社esa 公式サイト
source: PR TIMES
