大和ハウスベンチャーズ(東京・千代田)は2025年12月3日、総額50億円の「大和ハウスグループ共創共生1号投資事業有限責任組合(シナジーファンド)」を通じ、建設用3Dプリンタを手がけるPolyuse(東京・港)に出資しました。Polyuseは2019年設立、資本金1億円。深刻化する建設現場の人手不足や高齢化に対し、省人化と安全性向上に資する技術の普及を目指します。
Polyuseは、建設用3Dプリンタ(ハード)、設計から施工まで支援する操作システム(ソフト)、専用モルタル(マテリアル)をワンストップで提供するのが特徴です。導入企業は機器・材料・システムの調達や手続きを一本化でき、立ち上げ期間の短縮が期待できます。3Dプリントにより、従来は熟練技能に依存した複雑形状の部材や構造物も自動造形が可能となり、災害復旧や人手不足が深刻な現場で施工効率と工期短縮に寄与します。
同社は全国の施工データをシステムに蓄積し、過去事例に基づく最適な造形条件や施工手順を提示。新規導入時の教育コストを抑え、品質の平準化を図ります。大和ハウスグループはこの出資を通じて、建設領域の工業化とDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速し、住宅・土木などでの共創拡大を見込みます。
シナジーファンドはキャピタルコール方式で組成し、所在地は東京都千代田区飯田橋3-13-1です。グループの既存事業の強化・拡大につながるスタートアップ投資や協業を目的に運用されます。
今後は、現場適用範囲の拡大、材料品質の安定化、施工管理システムとの連携強化、関連規格・法規への適合が焦点です。初期投資や運用の標準化をどう進めるかが普及の鍵となり、公共工事やインフラ更新分野での採用拡大が現実味を帯びます。
【企業情報】
シナジーファンド概要 https://www.dhgfuturefund.co.jp/synergy-fund/
大和ハウスベンチャーズ https://www.daiwahouseventures.co.jp/
Polyuse https://polyuse.xyz/
source: PR TIMES
