展示会ブースの多くが会期終了後に解体・廃棄される中、東京ビッグサイト、幕張メッセ、インテックス大阪の3会場だけで、年間約2万トンの木材が捨てられていると推計されています。東京・品川区の展示会ブースデザイン会社SUPER PENGUIN株式会社は、この木材廃棄量をゼロに近づけることを目指し、木材の代わりに再生板紙を使う新しいブース構法「再生板紙構法」を業界に提案します。
再生板紙構法は、古紙を再利用した厚紙を木材の代替として用いるもので、従来の木工ブースとほぼ同じ手順で施工できる点が特徴です。大工や設営会社の作業工程を大きく変えずに導入できるため、現場の混乱を抑えながら環境負荷を減らせるとしています。一方で、防炎処理を施した再生板紙は現状では木材の約1.5倍のコストがかかる課題もあり、同社は採用事例を増やして需要を伸ばし、価格低減につなげたい考えです。
同社は2025年12月10〜12日に東京ビッグサイト東ホールで開催される総合環境展「エコプロ2025」に出展し、実物の再生板紙ブースを披露します。小間番号6-002の3小間ブース全体を再生板紙構法で構成し、来場者が素材の質感や組立構造を直接確認できるようにします。素材メーカーの日本化工機材、設営会社のアドスペースの担当者も常駐し、採用を検討する企業に対し、調達から施工、解体後のリサイクルまで導入のポイントを説明します。
また12月15日(金)15:50〜16:30には、SUPER PENGUIN代表で展示会デザイナーの竹村尚久氏が「エコプロステージ」に登壇し、再生板紙構法の導入事例やコスト、技術的な課題を展示会業界の設営会社や代理店向けに解説する予定です。竹村氏は長年、展示会後に大量の木材が廃棄される現状に問題意識を持ち、再生板紙との出会いをきっかけに「環境負荷を減らしながらデザイン性も保つブース」の普及を目指してきたと話しています。
同社は、まずは大規模会場での認知拡大とパートナー企業との連携を進めつつ、将来的には地方展示会や商業施設のポップアップストアなどにも再生板紙構法を広げたい考えです。環境配慮型ブースへの需要が高まる中、コスト面や強度への不安をどこまで解消できるかが、普及の鍵になりそうです。
【イベント情報】
展示会名:エコプロ[第27回]
会期:2025年12月10日(水)〜12日(金)10:00~17:00
会場:東京ビッグサイト 東ホール
出展者名:SUPER PENGUIN株式会社
小間番号:6-002
公式サイト:https://www.superpenguin.jp/
source: PR TIMES
