建設業界のDX推進では、実行段階にある企業が69.2%に達し、「実施済み」は8.2%へ拡大しました。建設業界従事者411件の回答を基にしたArentの2025年調査で、2024年の実行フェーズ67.7%から高水準を維持しつつ、「実施済み」は2.7%から約3倍に増えています。いつ、どの程度進んだのかという点で、検討や試行から成果を出す段階へ移る兆しが数字で示されました。取り組みテーマはBIM活用が33.1%で最多を維持する一方、AI活用が28.0%まで伸び(2024年21.9%)、重点が二極化しつつあります。BIMは建物情報を3次元モデルに集約して設計・施工・維持管理に使う手法で、現場の省力化や手戻り削減が狙いです。障壁ではDX人材不足が17.3%で最多でしたが、論点は「ノウハウの属人化」15.9%(2024年11.6%)へ広がり、個人依存の知見を組織で再利用する体制整備が課題として浮上しました。社内システム面では「データ未整理」「データ連携が困難」が上位に入り、ツール導入後のデータ統合が次の焦点になっています。人材面ではDX人材不足を感じる企業が74.9%へ低下(2024年83.1%)し、「社内に十分DX人材がいる」は14.4%に増加(同8.4%)しました。今後は、AI活用の拡大とともに、データ基盤整備とノウハウ共有の仕組み化が進むかが、DXの完了フェーズ定着を左右しそうです。
