新電元工業は2025年11月、車載用途にも対応可能なSiC(炭化ケイ素)-MOSFETのサンプル出荷を始めました。耐圧は650V、750V、1,200Vの3レンジで、高電圧機器の高効率化・小型化を狙います。発売は2026年8月を予定しています。

電源分野では省エネルギー要請を背景に、従来のシリコンMOSFETから、高速動作で損失を減らしやすいSiC-MOSFETへの置き換えが進んでいます。一方、SiC-MOSFETはゲート保証電圧範囲が狭いことや、高温時にオン抵抗(Ron)が上がって導通損失が増える課題が指摘されてきました。

同社品はゲート保証電圧範囲を広げ、回路設計のしやすさを高めたとしています。また高温領域でのRon上昇を抑え、損失低減に寄与すると説明します。パッケージはTO-247-3L、TO-247-4L、TO-263-7pを用意し、TO-247-4LとTO-263-7pは寄生成分の影響を抑えるケルビンソース端子構造を採用しました。AEC-Q101準拠も予定し、車載搭載を視野に入れます。今後は大電流対応のパワーMOSFETのラインアップ拡充で需要取り込みを進める方針です。

【商品情報】

サンプル出荷時期:2025年11月

発売予定時期:2026年8月

想定用途:サーバー電源、産機電源、民生家電、オンボードチャージャー、車載用DCDCコンバータ、PFC回路

公式URL:https://www.shindengen.co.jp/

source: PR TIMES

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