東京都市大学の社会人向け「建設業事業継承DXコース」の受講者が、山形県新庄市の石男くんトレーニングセンターで現地授業に参加し、建設業のDXと事業承継を一体的に学ぶ実習が行われました。研修は2026年2月中旬まで続く長期プロジェクトの一環で、第3回目となる今回は、無人化施工やVR/AR、AI点検など最新技術を現場で体感する内容でした。
実習を受け入れたのは、国土交通省発注の公共工事を主力とする総合建設会社・新庄砕石工業所です。参加者は、同社の中期戦略(MVV)とDX推進体制の説明を受けた後、内閣府ムーンショット目標と連携した無人化施工システムのデモ、VRゴーグルやAR機器による施工シミュレーション、道路のAI点検技術の見学など、現場の具体的な工程を踏まえて学びました。
建設業界では、技能者の高齢化と人手不足が深刻で、約7割の企業が後継者不在とされる調査もあります。このプログラムは、地方建設会社のリアルな経営課題とデジタル技術の活用事例を同時に学ぶことで、次世代経営者候補の実践的な判断力を育てる狙いがあります。受講者からは「ムーンショット研究と現場技術を一気通貫で理解できた」「DXチームの役割分担が具体的で自社展開をイメージできる」といった声が寄せられました。
今後も東京都市大学と新庄砕石工業所、クラフトバンクなどが連携し、見学会や実践プログラムを追加しながら、地域建設業の持続可能性と経営人材の底上げを進める計画です。無人化・遠隔施工などの技術がどこまで安全性と生産性を高められるか、また中小企業の事業承継モデルとしてどのように定着するかが、今後の注目点となります。
【イベント情報】
石男くんトレーニングセンター(新庄砕石工業所)
山形県新庄市十日町1574番地の3
定休日 日曜ほか
営業時間 要問い合わせ
【プログラム情報】
東京都市大学リカレントプログラム 建設業事業継承DXコース
開講期間 〜2026年2月中旬(予定)
公式サイト https://recurrent.shibuya-pxu.tcu.ac.jp/
source: PR TIMES
