次の灯株式会社(本社・岡山県総社市)は、物流危機「2024年問題」を背景に、部品供給のボトルネック解消を狙った生産ラインの全面自動化と拠点拡張に投資します。中期計画「Road to 10B」で掲げる2031年売上100億円に向けた第一歩として、生産能力を現状比2.2倍へ引き上げ、2027年6月までに月産1,120個体制の確立を目標にします。

同社が扱うリビルトDPF(ディーゼル車の排ガス中の粒子を捕集する浄化装置の再生品)は、物流コスト削減や環境意識の高まりを背景に需要が年率約140%で増加する一方、職人の手作業に依存する現行体制では供給が追いつかない状況だといいます。地方の人手不足が続く中、増員ではなくロボットとデータ活用で生産性を高める方針を示しました。

具体策として、整備士の「カン・コツ」といった暗黙知をデータ化して産業用ロボットに実装し、品質の均一化と生産性向上の両立を狙います。重量物であるDPFの搬送や高圧洗浄工程のロボット化に加え、X線や分光分析など非破壊検査をラインに組み込み、詰まり具合や触媒の劣化度を数値化して品質保証を行うとしています。なお、経済産業省の「ものづくり補助金」に採択された技術基盤も活用し、「スマート・サーキュラー・ファクトリー」の構築を進める計画です。

拠点面では2026年4月に中部拠点を開設し、総社工場のライン改修も実施します。手作業では「1,000個の壁」があるとし、月産1,120個で突破を目指します。累計CO₂削減は1,783トン、離職率3%、平均残業20時間/月といった指標も示しており、今後は自動化投資が供給安定と品質指標、収益性の改善にどこまで結びつくかが焦点になりそうです。

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