岡山大学などの研究グループは、海洋プレートとともに沈み込んだSiO2に富む岩石が、地球深部の核―マントル境界付近(深さ約2900km)まで到達している可能性を示す証拠を得たと発表しました。成果はScientific Reportsに掲載され、DOIは10.1038/s41598-026-54731-6です。
海洋プレートは海溝から沈み込み、数億年かけてマントル深部へ運ばれると考えられてきましたが、核―マントル境界に達することを直接示すのは難しい状況でした。そこで研究グループは、SiO2の高圧相である「seifertite(ザイフェルタイト)」に着目し、その相境界(どの圧力・温度で安定になるか)を手がかりに深部起源物質の痕跡を探りました。
具体的には、高温高圧実験とSPring-8の量子ビーム測定でseifertite相境界を決定し、量子理論計算で結果の妥当性や準安定相の影響を検証しました。さらに地震波形データ解析により、中央アメリカおよびハワイ直下の地震波速度構造と照合し、相境界と整合する速度異常が深さ約2900km付近まで及ぶ可能性を示したとしています。
今後は、seifertite相境界と地震波速度異常の対応を手がかりに、核―マントル境界付近に沈み込んだ海洋地殻由来物質の分布推定が進み、深部物質循環の理解が深まる可能性があります。
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DOI(論文):https://doi.org/10.1038/s41598-026-54731-6
詳細PDF:https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r8/press20260610-1.pdf
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