京都大学大学院情報学研究科の研究グループは、2024年1月1日の能登半島地震(16時10分)直前に、電離圏の電子数密度が一時的に異常増加した可能性があるとの解析結果を示しました。GEONET(GNSS電子基準点)データを基に、高度約310km付近で14時40分〜15時15分に増加し、その後に急減する挙動を特定したといいます。研究では、同グループが開発した高速高精細3次元電離圏トモグラフィー技術(FCIT)を用い、高度別の電子数密度の時間変化を推定しました。通常この時間帯は電子数密度がなだらかに低下しやすい一方、解析では高度250〜400kmの範囲でも増加と下降の特徴的な変動が確認されたとしています。成果は2025年12月20日開催の日本地震予知学会 学術講演会で発表されました。今後は手法を他の地震事例にも適用し、電離圏異常の物理的な解明と、準リアルタイムの異常検知システムへの実装を進める方針です。
