リーガルテック(東京都港区)は、自動車業界の品質保証・品質管理部門向けに、車載部品の品質関連データを横断的に整理・活用できるナレッジベース「AI IPGenius」の提供を始めました。報告書や議事録などに散在する情報を統合し、不具合対応の経緯だけでなく会議での議論過程や判断理由といった「判断の背景」まで含めて再発防止の検討を支援します。

車載部品の高度化で品質要求が厳しくなる一方、検査結果・測定値、設計変更の理由、メールや設計資料などが分散しやすく、過去の失敗要因が共有されにくいことが課題です。企業名非公開の車載部品メーカーでは、品質トラブル報告書、試験・評価レポート、設計変更履歴、品質会議の議事録などを投入し、発生条件や背景、工程上の留意点、過去事例との類似性、是正方針に至った考え方を整理してレビュー前提の確認に使ったといいます。抽出した技術・品質情報は、同社の特許調査プラットフォーム「MyTokkyo.Ai」と連携し、関連技術や類似特許を検索できる体制も構築したとしています。

同製品はPDFやOffice文書、スキャン資料など形式の異なる資料を解析し、社内データを外部送信しない閉域環境でのAI活用も想定します。同社は探索時間の削減や論点整理の効率化を支援効果として示しつつ、特定の成果を断定するものではないとしています。今後は事例類型化モデルの強化、試験・評価ログの構造化精度向上、技術比較や差分抽出の高度化を進め、自動車の品質・技術領域で機能拡充を図る方針です。

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