静岡大学や東京大学、岡山大学などの共同研究グループは、鉱物に閉じ込められた単層の水分子(単層氷)を調べ、低温で水分子が渦状に並ぶ「フェロアキシャル秩序」を示すことを明らかにしました。成果は米化学会誌に2026年2月13日付で掲載され、DOIは10.1021/jacs.5c19407です。
対象はマーティアイトという鉱物中の単層氷で、放射光X線回折と分子動力学計算(分子の動きを計算機で追う手法)を組み合わせて秩序構造を解析しました。室温では水分子の向きが定まらず回転しやすい一方、低温では渦状モチーフを伴う新しい秩序状態が現れることを実証したとしています。
単層氷は2次元に閉じ込められた水で、通常の3次元の氷とは異なるふるまいを示す可能性が指摘されてきました。今回の結果は、2次元氷の未知の秩序構造を具体的な観測と計算で示した点が特徴です。研究は科研費(22K14010、23H04861、24K06944、24H01644、24H01650、25K00969)の支援を受けています。
今後は、2次元氷で得られた秩序の理解を手がかりに、3次元の氷や水の性質の解明にもつながるかが焦点となります。共同研究グループは、水に関する基礎研究を進める上で重要な節目になる可能性があるとしています。
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詳細PDF:https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r7/press20260220-1.pdf
論文URL:https://pubs.acs.org/doi/10.1021/jacs.5c19407
岡山大学 研究リリース:https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1505.html
