スイス・チューリッヒで2025年11月14日に開催されたIABSE AWARDS 2025で、首都高速道路の高速大師橋更新事業がRehabilitation(改修・再生)部門の最優秀作品に選ばれました。全長約300mの橋をわずか2週間で架け替え、交通影響と環境負荷を抑えつつ、耐震性能と維持管理性能を高めた実績が評価されています。
本事業では、IHIインフラシステムが設計・施工を担い、主体は首都高速道路が務め、大成建設、東洋建設、横河ブリッジが参画しました。独自の架設技術と総合的な橋梁エンジニアリング力により、短工期での切替と品質確保の両立を実現しています。2週間という工期は、交通の要衝での更新でボトルネックとなる通行止め期間の最小化に直結し、社会的コストの抑制に資する具体的な数値成果といえます。
IABSE(国際構造工学会)はスイス拠点の団体で、9部門のProjects and Technology Awardsを運営します。今回の選定は、技術的卓越性と持続可能性を両立した模範事例としての妥当性が国際的に認められたことを示します。
今後は、老朽化が進む都市部の橋梁更新において、本件で示された短期間の架け替え手法の適用拡大が期待されます。一方で、現場条件に応じた施工ヤードの確保や資機材の迅速な手配、周辺環境への配慮といった実装条件を満たせるかが普及の鍵になるとみられます。
source: PR TIMES
