東京都千代田区の麹町弘済ビルディングのエレベーターホールに、3Dプリントによる大型アートウォール「Whispering Pulse -鼓動のささやき-」が設置されました。作品は高さ約3.6m、幅約2.5m、計300枚のパネルで構成され、約30台の小型3Dプリンタを同時稼働させて製作されたものです。
ビルは新宿通りのカーブが交わる交差点に立地し、四季の植栽が特徴です。作品は、その風景や人とエネルギーが集まる場所という建物コンセプトを「サイトスペシフィック・アート」として可視化しています。曲線と曲面を重ねたフォルムにより、街の動きや風の流れが内部へ流れ込む様子を表現しています。
制作では、素材や形状の試作を重ねたうえでコンセプトを確立し、実寸の3Dプリント試作を繰り返しながらクライアントや設計チームと調整しました。3色の樹脂と透明材を同時積層する独自技法により、見る角度や光によって色が変化する表情を実現しています。すべて異なる形状のパーツを出力できる3Dプリントの特性を活かし、小型機でもダイナミックな曲面構成を可能にしました。
作品は、空間デザインとデジタル製造を組み合わせた新しい建築アートの事例であり、今後もオフィスや公共空間でこうしたオーダーメイドの3Dプリントアートが増えるかどうかが注目されます。
【作品情報】
作品名 Whispering Pulse -鼓動のささやき-
サイズ 3,598×2,498mm、パネル約300枚
設置場所 公益財団法人鉄道弘済会 麹町弘済ビルディング エレベーターホール(東京都千代田区)
source: PR TIMES
