AI実装支援のFULLFACT(東京都)は6月13日、独自分析レポート「AIを導入したのに売上も利益も増えない 原因と対策 2026」を公開しました。AIの能力向上や低価格化、普及拡大が進む一方、損益に結びつく企業が少ない現状を示し、原因はAIの能力不足ではなく「実装設計」にあると整理しています。
能力面では、難関ベンチマークでMMMUが1年で+18.8、GPQAが+48.9、SWE-benchが+67.3と上昇し、SWE-benchで解ける課題割合も2023年4.4%から2024年71.7%へ伸びたとしました。コスト面でも、100万トークンあたりの問い合わせコストが2022年11月の20.00ドルから2024年10月に0.07ドルへ低下し、ハードウェアコストは年率30%低下、エネルギー効率は年率40%改善とまとめています。
一方で財務成果は伸びにくく、生成AI投資が300〜400億ドル規模でも、測定可能な損益インパクトを得られていない組織が約95%という調査結果を引用しました。また、全社の営業利益に何らかの影響があった組織は39%にとどまり、その大半は利益寄与が5%未満、高成果企業は約6%としています。
同社は対策として、いつ(四半期単位で)どの業務に(損益直結の領域を優先)どの指標で成功を判定するかを事前に定義し、どのデータを入力対象にするかの線引き、誰が最終確認し責任を負うかの設計を最初に固めるべきだと提案しました。今後、AIの性能と価格改善が続くほど、企業間の差は導入の有無ではなく、設計と展開速度の差として表れやすくなる見通しです。
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レポート全文・PDF:https://fullfact.net/reports/ai-productivity-paradox-2026
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