AIデータ株式会社とリーガルテック株式会社は2026年1月5日、ロボット開発の記録や動作ログから制御ノウハウを抽出し、知的財産(IP)としてテンプレート化してSaaSで外部提供する「ロボットIP経済圏構想」を共同で打ち出しました。対象は制御アルゴリズムや動作マニュアル、設計テンプレート、学習データなどの無形資産で、開発成果を継続的な収益につなげる仕組みづくりを狙います。
日本のロボット企業は実装力や制御技術で強みがある一方、社内に蓄積したノウハウを体系化して知財として運用し、反復的に収益化する仕組みが不足してきたといいます。結果として、技術価値が外部に伝わりにくい、サービス型ビジネスに展開しにくい、無形資産の整理や再利用が進まない、技術評価やデューデリジェンス(投資・取引前の詳細調査)に必要な資料整備の負荷が大きい、といった課題が残っていました。
構想の中核は、AIデータの「AI孔明 on IDX」で開発記録やログを構造化して知見抽出の素材を整え、リーガルテック側の「Tokkyo.Ai」で知財テンプレート整備や必要に応じた特許化を支援する流れです。さらに、導入企業の利用記録を安全に追えるVDR(バーチャル・データ・ルーム)証跡管理、テンプレート活用実績と収益性を整理するROI(投資対効果)可視化、技術情報を安全に共有する「技術評価データルーム」を組み合わせ、M&Aや資金調達、技術デューデリでの利用も想定します。両社は、1度開発した制御技術が繰り返し利用される「IPライフサイクル」の実現を目指すとしています。
今後は、自動車部品製造向けの協働ロボット、医療・介護の見守り、物流の搬送・棚卸し、プラント点検・清掃、飲食店の接客・配膳などへ段階的に展開し、分野別テンプレートの整備とSaaSライセンス提供で事業化を後押しする計画です。国内導入を進めつつ、海外市場にも対応できる体制整備を進める方針で、ロボット技術の評価手法や運用ルールがどこまで標準化されるかが普及の焦点になりそうです。
