Anchor Capital Group株式会社(ACG)は、同社が組成したACGグロース1号投資事業有限責任組合を通じ、東証スタンダード上場のリーダー電子株式会社が第三者割当で発行する自己株式を引き受ける投資契約を2025年12月8日付で締結しました。出資額や取得株数は公表されていませんが、資本参加を通じてリーダー電子の事業変革と企業価値向上を図るとしています。
リーダー電子は1954年創業の電子計測器メーカーで、放送・映像業界向け波形モニターや信号発生器で世界的なシェアを持ち、国際規格に準拠したモニタリング技術を提供してきました。近年は、映像伝送のIP化や4K/8Kなど高精細化に対応した製品開発に注力し、放送局や映像制作スタジオ、配信事業者などプロ向け市場を支えています。
ACGは今回の出資を、リーダー電子が「動画制作の自動化・省力化」を掲げるVideo Management Automation領域へ軸足を移し、電子計測器メーカーからAIソリューション企業へ転換する節目と位置づけます。具体的には、アニメーション、ライブスポーツ、ゲーム、CM、eスポーツといったソフトウェア領域への展開に向けてマーケティングを強化し、新たな事業パイプライン創出を支援します。
さらに、ACGが持つ投資ファンド運営やM&Aアドバイザリーのノウハウを活かし、戦略的アライアンスや事業資本提携、M&Aを推進する方針です。ACGは、ACAが国内で組成・運用してきた43ファンド、累計1,157億円の投資実績を継承しており、日本企業のバイアウト投資に強みを持つと説明しています。
ACGは、これらの取り組みを通じてリーダー電子の収益力と成長性の早期向上を目指し、放送向け電子計測器の枠を超えた「映像制作のプロセスエンジニアリング企業」への飛躍を支援するとしています。中長期的には、日本の映像制作分野で国際競争力を保ちつつ、AIを活用したソリューション提供企業として持続的成長を遂げられるかが注目されます。
source: PR TIMES
