建設業界向けDX支援を行う株式会社Arent(東京都港区)は、BIM国際標準団体の日本支部である一般社団法人buildingSMART Japan(bSJ)に加盟しました。bSJはBIMデータ標準「IFC」の普及や行政との連携を担う組織で、国内の建設DX推進の中核的な役割を持ちます。

IFC(Industry Foundation Classes)は、異なるソフトウェア間でBIMデータをやり取りするための国際標準形式です。現在検討中の次期仕様「IFC5.0」では、従来の「1つの大きなファイルを丸ごと交換する方式」から、必要な情報だけを分割して差分更新する仕組みへの移行が議論されています。これにより、設計や積算、工程管理、維持管理など、複数の業務アプリ間でのデータ連携効率が高まると期待されています。

Arentは、複数の業務別アプリやSaaSをAPIで接続する「アプリ連携型」の開発思想を掲げており、IFC5.0が目指す「情報連携型」の方向性と高い親和性があります。国土交通省では2026年春をめどに、PDF図面とIFCモデルを組み合わせたBIM建築確認プロセスの導入が検討されており、IFC標準に基づくデータ活用やチェックリスト整備が進む見通しです。

同社はbSJを通じて国際標準や国内BIM政策の動向を把握しつつ、自動化やAI連携とOpenBIMを組み合わせた製品開発を強化するとしています。今後、設計データから申請情報、積算、工程データまでを一体的に扱うOpenBIM基盤の構築を進め、クライアント企業に対して制度準拠かつ国際標準に沿ったワークフローを支援できる体制づくりが焦点となります。

【企業情報】

株式会社Arent

所在地 東京都港区浜松町2-7-19 KDX浜松町ビル3階

設立 2012年7月2日

資本金 8億75百万円

source: PR TIMES

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