かっこ(Cacco)が2025年11月にEC事業者553社を調べたところ、クレジットカード会社から決済手数料の値上げ交渉を受けた事業者は49.5%となり、前年27.6%から約2倍に増えました。一方、本人認証「EMV3-Dセキュア」(カード決済時に追加認証を行う仕組み)の導入が進む中でも不正被害は横ばい傾向だといいます。
不正ログイン被害は56.2%が経験し、年商10億円以上では64.2%に上りました。発覚は「通常と異なる挙動」52.1%が最多で、顧客からの問い合わせ46.0%も多く、事業者・利用者の双方が異常を感知している実態です。不正注文の被害経験率は38.0%で高止まりし、内訳ではクレカ不正利用が63.8%を占めました。対策は不正ログイン対策の未実施が3.3%にとどまり、不正注文対策は69.6%、うちEMV3-Dセキュア導入は65.2%でした。
同社は、単一対策では巧妙化する手口を防ぎ切れず、導入コストや運用負荷に加えて手数料交渉増という新たな負担が顕在化したと位置付けています。今後は、規模やリスクに応じて多層的に対策を継続し、承認率と不正抑止の両立が課題になりそうです。
source: PR TIMES
