ELSOUL LABO B.V.とValidators DAOが運営するSolana向けRPCサービス「ERPC」は12月29日、全リージョンのSolana RPCエンドポイントでヒストリカルデータ(過去履歴)へのアクセスを正式提供開始しました。オープンソースのアーカイブ基盤「Old Faithful」をRPC基盤に統合し、Genesisブロックから現在まで欠損なく取得できる構成にしたとしています。対象は既存のERPC Solana RPCプラン利用者で、追加契約や特別な設定は不要です。背景にはSolanaのデータ生成量の大きさがあり、1エポック(約1〜2日)あたり約500GB規模のデータが増加傾向だといいます。一般的なRPCノードは保持期間が短く、4TB程度のストレージでは3〜4エポック(約1週間)分にとどまり、それ以前のブロックやトランザクション取得で欠損が起き得ることが、オンチェーン分析や監査、バックテストの制約でした。Old FaithfulはRocksDBアーカイブをもとにCAR形式(コンテンツハッシュで識別し検証可能な形式)で履歴を生成・配信する仕組みで、ERPCは従来のRPCクエリの延長で過去データを取得できると説明しています。一方で履歴データはサイズが大きく、クエリ内容によって取得に時間を要する場合があるとしており、今後は大容量NVMeの活用など応答時間改善の研究開発を続ける方針です。
