FLOSFIA(京都市)は2025年12月24日、酸化ガリウム(α-Ga₂O₃)パワー半導体で量産化の要となる4インチウェハ製造技術の実証を終え、600V/10Aクラスのショットキーバリアダイオード(SBD)で信頼性課題の対策を確立したと明らかにしました。

背景には、EV需要減速と中国勢の投資拡大でSiC(炭化ケイ素)市場の価格競争が激化している状況があります。同社はサファイア基板の活用で基板コストを最大50分の1にできる可能性があるとし、結晶成長では独自のミストドライ®法により装置投資を従来比10分の1以下に抑えられる見込みだとしています。

信頼性面では、不良要因を「微小な表面凹凸」と「結晶欠陥」と特定し、検出・対策技術を導入。対策後はリーク電流を従来比1/1000以下にし、150℃環境で逆バイアスを連続印加しても1,500時間後に破壊しないことを確認したとしています。今後は市場の7割超を占めるMOSFETやJBSダイオードの量産技術確立を進め、2026年度以降の本格量産開始を目指す方針です。

source: PR TIMES

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