JR東日本とJR東日本スタートアップは12月4日、「第12回JR東日本スタートアッププログラムDEMODAY」を開催し、地域お手伝い型の旅マッチングサービスを展開する株式会社おてつたびが総合グランプリ「スタートアップ大賞」と「オーディエンス賞」を同時受賞しました。今回のプログラムでは8社が採択され、その中から大賞1社、優秀賞1社、審査員特別賞2社が選ばれています。

おてつたびは、JR東日本の会員組織「大人の休日倶楽部」と連携し、シニア世代が鉄道沿線地域で短期の「お手伝い」を行いながら旅を楽しむ仕組みを構築します。日本には約2,000万人のシニアがいるとされ、同社は「鉄道旅×就労×交流」という新たな旅行モデルで、地方の人手不足や地域とのつながり人口の拡大を目指します。サービス開始当初は利用者の約7割が10〜20代でしたが、高齢化が進む中でアクティブシニア層への拡大にかじを切っています。

優秀賞には、JR東日本の膨大な図面・関連文書をAIで照合し、設計・保守業務の効率化を図るCuriositasが選出されました。審査員特別賞は、IoTとAIで設備の巡回点検を遠隔化・高度化し予兆検知を行うLiLzと、脳科学の知見と「音」を活用して鉄道の安全性と生産性、従業員のウェルビーイング向上を図るVIEの2社が受賞しました。

JR東日本スタートアッププログラムは2017年度開始で今回が12回目となり、累計155件の提案を採択しています。オープンイノベーションの先行事例として、2018年度と2020年度に内閣府の日本オープンイノベーション大賞で経済産業大臣賞と環境大臣賞を受賞するなど評価も高まっています。今回の8社による実証実験は順次テストマーケティングが進行しており、鉄道事業や地域課題の解決にどこまで寄与できるかが今後の焦点です。

【プログラム概要】

JR東日本スタートアッププログラム

2017年度開始/累計採択件数:155件(今回分を含む)

source: PR TIMES

Share.