2025年12月3日、大阪市のメディアフュージョンが、Microsoft 365とkintoneに対応する帳票入出力ツール「CabineX 2025」の提供を開始しました。GUIで帳票定義できるWebツール「CabineX Template Maker」を無償公開し、Excel Onlineで開いているファイルへの動的な入出力に対応した点が特徴です。対象は帳票出力や帳票からのデータ登録が必要な業務システムの開発現場で、価格は問い合わせ制です。

本ツールはプログラミング不要を掲げ、ローコード/ノーコード(少ない/不要なコーディングでアプリを作る手法)環境と親和性が高い。主要機能は、1) Excelテンプレートからの帳票出力とPDF変換、2) Excel帳票からのデータ抽出・システム登録、3) Microsoft 365上の開いたExcelへの直接入出力、4) 共通の帳票定義でJava・Microsoft 365・kintoneの3プラットフォームを横断、5) Web版の設定・テストツール提供の5点です。

帳票定義はセル個別指定、Excelテーブル形式、表組/小組に対応します。Excelテーブル形式はレコード行数を可変にでき、伝票や一覧の可変行に適します。一方で小組はkintone未対応のため、導入時の設計選択が必要です。Power AutomateやPower Appsとも連携可能で、既存のMicrosoft 365資産を活用しやすい構成です。

無償の「CabineX Template Maker」は一般公開され、設定した帳票のテストや試用環境としても利用できます。現場のシステム管理者が自ら帳票設定を担えることで、DX推進のボトルネックになりがちな改修リードタイムの短縮が見込めます。

今後は、Excel中心の業務を抱える部門での内製化や、kintoneとMicrosoft 365の混在環境における標準化が進むかが焦点です。機能対応範囲の拡充と価格体系の明確化、サンプルや教育コンテンツの充実が普及の鍵となりそうです。

source: PR TIMES

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