株式会社Proxima Technology(東京都台東区)は、組み込み型制御AI「E-Smart MPC™(Embedded Smart MPC)」のGUI機能を大幅に更新し、導入から運用までをGUI操作だけで完結できるようにした。これにより、利用者はコードを書かずに設定・運用を進められるとしている。

同製品のベースとなる「Smart MPC®」は、モデル予測制御(MPC:将来の状態を予測して操作量を最適化する制御)と機械学習を組み合わせた最適制御AIだ。遅延(むだ時間)に強い点、少数データでも学習が進みやすく調整負荷が小さい点、計算量を抑えられる点を特徴として挙げており、対象によってはRaspberry PiのCPUでも動作可能としている。MIMO(多入力多出力)系や拘束条件を扱いながら最適化できる点も、工場設備などの実運用を意識した要素となる。

適用領域は、炉・空調・クレーン・化学プロセスといった設備制御から、モビリティ制御まで幅広い。デモでは温度計3つとヒーター3つの装置を接続し、セットアップから制御までを約2分の動画で示している。今回のGUI強化により、制御AI導入時の実装負荷が下がり、現場主導での検証や展開が進むかが今後の焦点となる。

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