国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST)と双日マシナリー、スギノマシンは2月9日、核融合実験炉ITERの「ブランケット初期組立」に使う初期組立用ツールの製作に着手した。ツールは2030年までにITER機構へ納入予定で、初期組立は2032年開始、プラズマ運転は2034年が目標とされる。

初期組立用ツールは本来ITER機構が開発・調達する計画だったが、技術的難易度が高く開発失敗リスクが懸念されたという。そこで、QSTが2011年から担当してきたブランケット遠隔保守システム開発の技術が評価され、調達を求められた。ブランケットは熱の取り出しやトリチウム生産、中性子遮蔽を担う主要機器で、ITERでは遮蔽ブランケットを指す。

製作では、遠隔保守で確立した要素技術を初期組立へ転用する。例えば直径64mmの大型ボルトを8.4kN・mで締結する高トルク技術、設置クリアランス0.5mm条件での据付制御、内径43.7mmの配管内での溶接・切断、切粉落下防止、複数ツールの統合運用などを組み合わせる。

得られた知見は、日本の核融合原型炉に向けた真空容器内機器の初期組立技術の確立へ応用する方針だ。産業界への技術波及も含め、ITER建設地フランス・サン・ポール・レ・デュランスでの工程を支える基盤技術として位置づく。

【関連リンク】
ITER日本国内機関:遠隔保守機器関連情報 https://www.fusion.qst.go.jp/ITER/jada/page2_6_4.html
QST https://www.qst.go.jp
双日マシナリー https://www.machinery.sojitz.com
スギノマシン https://www.sugino.com

PRTIMES

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