ファッションEC「ZOZOTOWN」が、2004年から2025年7月までの約20年間に蓄積した9億点以上の購買データを分析した「ファッション通販白書 by ZOZOTOWN」を公開しました。気温上昇や物価高、働き方の変化など社会環境の変化が、Tシャツの売れ方から色の選び方まで、具体的な数字として表れています。
白書によると、日本の平均気温が約1℃上昇したこの20年で、Tシャツ/カットソーの販売ピークは5〜7月から4〜8月へと前倒し・長期化し、ピーク期間は約2カ月以上拡大しました。一方、アウターの販売ピークは10〜1月から11〜1月へと約1カ月短縮し、「シーズンレス化」が進んでいます。価格面では、ZOZOTOWNで最も売れるTシャツの主流価格帯が、2000年代後半の5,000円未満から近年は3,000円未満に移行し、物価高の中でも手頃な価格帯が維持されているといいます。
ライフスタイルの変化も購買に反映されています。バッグでは2010年代以降、トートの構成比が約15ポイント減る一方、ショルダーが約20ポイント増加し、スマホ操作など「両手の自由さ」を重視する傾向が強まりました。シューズではスニーカーとサンダルの構成比が20年で約30ポイント上昇し、コロナ禍後の通勤カジュアル化や、リカバリーサンダル人気が快適志向を後押ししたと分析されています。
さらに、内閣府の景気動向指数と色の売れ行きを比較したところ、景気が回復局面にある時期ほど黒アイテムの構成比が高まる傾向も確認されました。黒アイテム比率は、2005〜2007年の31.6%からリーマンショック後の2011〜2013年には17.6%まで低下し、その後の2014〜2019年には26.8%へ再び上昇しています。景気が良いときに「安心して選べる定番色」として黒が選ばれやすい可能性がありますが、要因については今後の分析が必要です。また47都道府県別のデータからは、北海道の「お家ファッション」や宮城の「コート文化」、東京のサステナブル志向、大阪のサンバイザー人気など、地域ごとの特徴も浮かび上がりました。
ZOZOは、こうした長期データをもとにファッションと社会の関係を継続的に可視化し、特設サイトでの白書公開やクイズ企画を通じて、ユーザー・企業双方に購買行動の変化を伝えていく方針です。消費者の価値観や気候・景気の変動が今後も続くなか、オンラインファッション市場のトレンド把握ツールとして、この種のデータ公開の重要性が一段と高まりそうです。
【キャンペーン情報】
ファッション通販白書クイズ:全3問に正解した人の中から、20万円分のZOZOポイントを第1〜4弾合計で抽選100名に付与予定
詳細:ファッション通販白書 by ZOZOTOWN 特設サイトを参照
source: PR TIMES
