岡山大学などの共同研究グループは、がん細胞周囲の「腫瘍微小環境」を空間的に単一細胞レベルで網羅解析する手法を確立し、肺がん患者に用いられる免疫チェックポイント阻害薬の効果を正確に予測できる指標の発見と、免疫療法に効きにくくなる耐性因子の特定に成功したと2026年6月14日に発表しました。成果はDOI「10.1172/JCI195021」の論文として、学術誌Journal of Clinical Investigationに2026年5月15日付で掲載されています(インパクトファクター13.6@2024)。
研究は学校法人近畿大学、京都府立医科大学、岡山大学の共同で実施し、磯本晃佑氏、原谷浩司氏、辻川敬裕氏、冨田秀太氏らが参加しました。免疫チェックポイント阻害薬は一部の患者で高い効果が期待される一方、効く患者と効かない患者が生じることが臨床上の課題で、腫瘍内の免疫環境が深く関与すると指摘されてきました。
今回、細胞を複数の目印で同時に染め分ける多重免疫染色などを用いた腫瘍微小環境の空間的単一細胞解析(細胞環境解析)により、免疫療法耐性に結びつく特徴を抽出しました。これにより、効果予測の精度向上と、耐性を標的とした治療戦略の検討に資するデータが得られたとしています。
今後は、指標の臨床での検証を進め、免疫チェックポイント阻害薬の正確な効果予測や、耐性因子を標的として薬効を高める併用療法など新たな治療法開発への応用が期待されます。
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論文URL(DOI):https://doi.org/10.1172/JCI195021
詳細PDF:https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r8/press20260520-1.pdf
岡山大学 発表ページ:https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1545.html
