岡山大学の研究チームは、沖縄県那覇市で採集した特定外来生物ミステリークレイフィッシュから、外来共生貝形虫「Ankylocythere sinuosa」を世界で初めて確認しました。あわせて、那覇市内の別地点と浦添市でも生息を確認し、既知産地(天久ちゅらまち公園)から約1km、約6.4km離れた地点まで分布が広がっていると報告しました。
調査では、那覇市内の新たな生息地点で抱卵(抱稚仔)個体が確認され、稚仔数は43個体でした。単為生殖で増える同種は、雄が不要で1個体の放流でも個体群形成につながり得るため、繁殖が進んでいる可能性を示すデータといえます。
貝形虫は小型の甲殻類で、宿主の体表などに共生します。沖縄ではアメリカザリガニが長年定着しており、今回の貝形虫がアメリカザリガニからミステリークレイフィッシュへ宿主転換(ホストシフト)した可能性が示されました。成果は国際学術誌「Journal of Crustacean Biology」電子版に2編の論文として掲載され、掲載日は2026年7月13日と7月22日です。
今後、ミステリークレイフィッシュと共生生物の分布拡大により、沖縄の淡水生態系への影響が懸念されます。研究側は分布状況と共生生物の有無を継続的に把握し、影響評価と対策検討につなげる必要があるとしています。
【関連リンク】
詳細資料PDF:https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r8/press20260724-1.pdf
論文DOI(貝形虫・宿主転換):https://doi.org/10.1093/jcbiol/ruag045
論文URL(貝形虫・宿主転換):https://academic.oup.com/jcb/article/46/3/ruag045/8740167
論文DOI(定着・分布拡大):https://doi.org/10.1093/jcbiol/ruag043
論文URL(定着・分布拡大):https://academic.oup.com/jcb/article/46/3/ruag043/8733289






