岡山大学は2026年6月14日、地球マントル深さ660km付近の「660km不連続面」の形成が、主要鉱物ガーネットの高圧相転移に連動してリングウッダイトが分解する反応に支配されることを、高温高圧実験で示したと発表しました。成果はNature Communications(2026年5月25日掲載、DOI:10.1038/s41467-026-73717-6)に報告されています。
660km不連続面は地震波速度が急変する境界で、従来はリングウッダイトの分解(ポストスピネル転移)が主因と考えられてきました。ただ、この反応だけでは観測される不連続面の凹凸(起伏)の複雑さを十分に説明できない点が課題でした。
共同研究チームは、リングウッダイトとガーネットが共存する条件で高温高圧実験を実施し、ガーネットの相転移が先行して起き、その反応がリングウッダイト分解を誘発する「連動反応」であることを確認しました。これにより、冷たい沈み込み帯、温かいホットプリューム、平均的なマントル温度のいずれでも不連続面の凹凸を一貫して説明でき、マントルが均質なパイロライト組成であるという見方を支持したとしています。
今後は、ガーネット相転移を組み込んだモデルが、660km不連続面の地震学的解釈やマントル組成の推定にどの程度影響するかが検証対象となり、地球内部構造理解の更新につながる可能性があります。
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論文URL:https://www.nature.com/articles/s41467-026-73717-6
研究内容PDF:https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r8/press20260611-1.pdf
岡山大学リリースページ:https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1555.html
