東レ(東京都中央区)は2026年6月4日、次世代の海水淡水化用逆浸透(RO)膜エレメント「TSW-K/M/Vシリーズ」を開発し、2026年10月に販売を始めるとした。測定条件下で塩除去率はTSW-Kが99.92%、TSW-Mが99.91%、TSW-Vが99.90%。透過水量はそれぞれ24.2m3/日、29.2m3/日、37.5m3/日としている。
従来品(TM820M/TSW-M)と比べ、塩透過率は最大55%低減した(同社評価条件)。またホウ素除去率(参考値)はTSW-Kで96%、TSW-Mで95%、TSW-Vで94%とし、分子サイズが小さく除去が難しい中性物質への対応を狙う。RO膜は圧力で水だけを通し塩分などを分離する方式で、淡水化プラントの透過水質や運転コストに直結する。
開発では微細孔の精密制御技術を高度化し、ポリアミド膜の細孔径分布の定量解析に加え、DXを使った膜と水分子の相互作用解析、細孔内の水分子流動解析を組み合わせて新しい膜構造を実現したという。水不足の深刻化で需要が伸びる一方、省エネルギー化や造水量の確保、薬品耐性を含む長期安定運転が課題になっている。
新設案件では、従来2段階のRO膜処理が必要だったプロセスを1段階化できる可能性がある。既存の2段階プロセスでも2段目の負荷低減や稼働条件の最適化により、省エネルギー化と水質向上が見込まれるとしており、長寿命化を含むトータルの運転コスト低減にどうつながるかが焦点になる。
【イベント情報】
展示:Singapore International Water Week(SIWW)(2026年6月15日(月)~19日(金)/シンガポール(マリーナベイ・サンズ)/東レブース:L1-H06)
SIWW公式サイト:https://www.siww.com.sg
Toray RO製品サイト:https://www.water.toray/ja/products/ro
詳細URL:https://www.toray.co.jp/news/article.html?contentId=kdhuhti2
