順天堂大学の研究グループは、マウスの利き前肢(利き手)を安定して切り替えさせる行動モデルを作り、脳の左右半球間でアセチルコリン活動に一時的な左右差が生じることが切り替えに重要だと示しました。論文はCell Reportsに2026年7月24日付で公開されました(DOI:10.1016/j.celrep.2026.117734)。
実験ではペレット状の餌を前肢で取る課題で利き前肢を判定し、左利きが54.2%、右利きが45.8%でした。その後、非利き手だけで取らせる訓練を5日間実施し、終了後も非利き手を使い続けた個体は約4分の3で、切り替えは少なくとも2週間持続しました。
研究チームは、前脳基底部から運動野へ投射するアセチルコリン神経に着目しました。投射の追跡や神経除去、光遺伝学的抑制に加え、センサーと光ファイバーで左右半球のアセチルコリンを同時計測し、さらにDREADD法で左右差を操作して検証した結果、左右差の形成が利き手切り替えに関与すると結論づけました。利き手切り替えの脳内機構はヒト研究だけでは限界があるため、動物モデルで神経基盤を明らかにする狙いがあります。
今後は、アセチルコリン活動の左右差を作り維持する回路の同定や、利き手という性質がどのように形成されるかの解明が課題となります。運動学習やリハビリ、教育場面での利き手理解にもつながる可能性があります。
【関連リンク】
原著論文:Paw switching with lateralized cholinergic modulation(Cell Reports、2026年7月24日付公開)
DOI:10.1016/j.celrep.2026.117734
公式HP:http://www.juntendo.ac.jp
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PRTIMES
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利き手のスイッチを支える脳内メカニズムを解明







