帝国データバンクは2026年10月3日、負債1,000万円以上かつ法的整理による「和菓子店」の倒産が、2026年1~9月に22件発生したと公表しました。倒産情報を基に集計した結果で、厳しい経営環境が数字として表れました。
集計対象は2000年1月1日~2026年9月30日までに発生した倒産で、条件は負債1,000万円以上・法的整理です。背景には、小豆・砂糖・もち米など原材料、包装資材、光熱費、人件費の上昇がある一方、日常の茶請けや贈答など価格に敏感な需要が多く、値上げが難しい構造があるとされます。
需要面では若年層の和菓子離れや顧客の高齢化、冠婚葬祭の簡素化、手土産需要の減少が重なります。供給面でも職人の高齢化や引退、技術承継の難しさ、設備投資負担、コロナ禍で借りた資金の返済が収益を圧迫し、事業継続を困難にしています。2020年以降の倒産138件のうち、業歴100年以上の倒産は24件で構成比は17.4%でした。
今後は、インバウンド需要の取り込みやコンビニ・スーパー向けOEM、ネット通販・ふるさと納税、ネオ和菓子などの商品開発で伸びる余地がある一方、老舗のブランド力だけでは維持が難しく、販路拡大と新需要の獲得が生き残りを左右するとみられます。



