岡山大学は、急性発症自己免疫性肝炎の患者血清でPD-1に対する自己抗体(抗PD-1抗体)が高率に陽性となることを見いだし、早期診断・早期治療開始に役立つバイオマーカーとなる可能性を示しました。研究成果は2026年9月に国際誌「Hepatology International」に掲載され、DOIは10.1007/s12072-026-11152-xです。
急性発症自己免疫性肝炎は短期間で状態が悪化し得る一方、慢性例で参考にされる抗核抗体や免疫グロブリンG(IgG)が異常を示さず、診断が難しいケースがあります。今回の結果は、従来所見が乏しい患者でも、血中の抗PD-1抗体測定が診断の手がかりになり得ることを示唆します。
解析では複数施設から症例を集め、病理プレパラートを取りまとめて金沢大学の病理学に依頼するなどして検討しました。PD-1は免疫の過剰な働きを抑える「免疫チェックポイント分子」で、抗PD-1自己抗体によりPD-1の働きが抑えられることで免疫が異常に活性化し、肝炎を起こす可能性があるとしています。
今後は、より多くの症例で治療開始後の経過との関連などを調べ、抗PD-1抗体の臨床的意義をさらに検証するとしています。
【関連リンク】
詳細URL:https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r8/press20261001-1.pdf
論文URL:https://doi.org/10.1007/s12072-026-11152-x
岡山大学リリースURL:https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1615.html



